2009/12/06

09.12.6「神の御言葉が成る」

ルカ1:26-38
:26ところで、その六か月目に、御使いガブリエルが、神から遣わされてガリラヤのナザレという町のひとりの処女のところに来た。
:27この処女は、ダビデの家系のヨセフという人のいいなずけで、名をマリヤといった。
:28御使いは、はいって来ると、マリヤに言った。「おめでとう、恵まれた方。主があなたとともにおられます。」
:29しかし、マリヤはこのことばに、ひどくとまどって、これはいったい何のあいさつかと考え込んだ。
:30すると御使いが言った。「こわがることはない。マリヤ。あなたは神から恵みを受けたのです。
:31ご覧なさい。あなたはみごもって、男の子を産みます。名をイエスとつけなさい。
:32その子はすぐれた者となり、いと高き方の子と呼ばれます。また、神である主は彼にその父ダビデの王位をお与えになります。
:33彼はとこしえにヤコブの家を治め、その国は終わることがありません。」
:34そこで、マリヤは御使いに言った。「どうしてそのようなことになりえましょう。私はまだ男の人を知りませんのに。」
:35御使いは答えて言った。「聖霊があなたの上に臨み、いと高き方の力があなたをおおいます。それゆえ、生まれる者は、聖なる者、神の子と呼ばれます。
:36ご覧なさい。あなたの親類のエリサベツも、あの年になって男の子を宿しています。不妊の女といわれていた人なのに、今はもう六か月です。
:37神にとって不可能なことは一つもありません。」
:38マリヤは言った。「ほんとうに、私は主のはしためです。どうぞ、あなたのおことばどおりこの身になりますように。」こうして御使いは彼女から去って行った。


序)暦では、先週からアドベント(待降節)です。
イエス様のご降誕を待ち望む期間ですね。
イエス様のご降誕の物語から、イエス様を待ち望んでいきましょう。
さて、ここは有名な箇所ですね。マリアの受胎告知の箇所です。
:26の「六ヶ月目」というのは、ヨハネを身ごもっているエリサベツが6ヶ月目にあたる時のことです。
その時期に御使いガブリエルがマリヤのもとに訪れて、受胎を告げ知らせたところです。
マリヤは驚いたでしょうね。
子供の年は、生まれてから0才で数えますが、これは母体から出てからの時間ですね。
でも中には、胎内に宿った時からがその子の人生が始まっているというふうに考えられている場合もあるようですが、そう思うと、この箇所はまさにイエス様の地上での人生のスタートだったかも知れませんね。

この箇所から「神の御言葉が成る、成就する」ということを見ていきながら、クリスマスへの心の準備をしていきましょう。


1.ヨセフはダビデの家系だった。:27

「神は選ばれた人に御言葉(約束)を届けられる」

マリヤが地上でのイエス様の母となるわけですが、マリヤはヨセフの婚約者でした。
ヨセフはダビデの家系であると書かれてあります。
つまり、イエス様はダビデの家系にお生まれになるわけです。
これは、預言の成就でした。まさに選ばれた人であったわけです。
それによって神様は約束を実行される方であることがわかります。
「神の召しと賜物は変わることはない」と聖書にあります。
神様はいわれた事をなさる方です。

ヨセフとマリヤがなぜ選ばれたのか?
確かに神の前に敬謙な信仰者であったかもしれません。
選ばれて当然のような人であったのかも知れません。
しかし、それ以上に神様はダビデの家系からキリストが生まれることを預言者を通して語っておられた。
つまり、決めておられたからです。
だからダビデの家系に属するヨセフとマリヤを選ばれたのです。勿論ダビデの家系の人は他にもいたでしょう。
その中でこの二人が選ばれたのはその信仰を見られたのかも知れませんが。。。
神の召しは変わらないのです。

旧約において、ヤコブは次男でした。長子の権利はありませんでした。
でも神はヤコブを選ばれたので、その子孫をイスラエルとされたように、神様が決められた事は状況に左右されず、神様は必ず成就されるのです。
そう、神様は自ら決めた選びの約束を必ず成される方なのです。


2.御使がマリヤのところに来て言った。:28

「神は御言葉(約束)を必ず実行される」

マリヤに御使いを通して、御言葉が届けられました。
でも、マリヤはどういう意味かわからなかったようです。
処女なのに身ごもる。その子がダビデの王座につく。
そしてイスラエルを支配し、その支配は永遠に続く・・・。

「え???ホントに?」と驚いたでしょう。

このように理解しがたい言葉が届けられる事もあります。
また、本当に現実化するんだろうかと疑いたくなることもあります。
実際、ヨハネが身ごもるということを聞いたエリサベツの夫ザカリヤはその言葉を信じなかったために生まれてくるまで口がきけなくなりました。:18-19

私達も御言葉が与えられたり、神様からのインスピレーションなんかが示されたりしても、信じられないような時もあるかも知れません。
また、その言葉が神様から来ているのか、自分の思いなのか、分からない時もあるでしょう。
でも、神様から来ているなら、ただ信じて自分が今できることをしているなら、それは神様が成就して下さいます。

ここが重要です。

「神様が成就してくださる」のです。

思いが来たからといって、自分で成就させてしまっては神様の出番はありませんし、もしかしたら自分から出てきた思いを自分で成し遂げたにすぎなかったということにもなり兼ねません。
やってきた思いは大切に心に留め、今自分ができることをする時、神様が成就されるでしょう。

なぜなら、神様に不可能はないからです(:37)
詳訳聖書を見ると「神から出ることばで、実現の力のないものは一つもありません」とあります。神様の言葉は実現する力あるものなのです。

ピリピ 2:13
神は、みこころのままに、あなたがたのうちに働いて志を立てさせ、事を行なわせてくださるのです。(新改訳)

あなたがたのうちに働きかけて、その願いを起させ、かつ実現に至らせるのは神であって、
それは神のよしとされるところだからである。(口語訳)

とあります。

自分を信じるなら、信用できないかもしれませんが、神様を信じるのです。
これ以上信頼できる方はおられませんよね。神様からの言葉や思いを信じましょう。

イエス様に期待しましょう。
イエス様が成就してくださいますから。

自ら届けた御言葉を自ら実現して下さる神様を信じる人は幸いですね。



結)お言葉どおりこの身になりますように:38
マリヤは、言葉を受け入れ、この身になるようにと告白しました。
本当は不安もいっぱいあったと思います。
結婚していないのに、妊娠したなんて、このことをヨセフに話して信じてもらえるだろうか?
また、周りの人はなんていうだろう?
姦淫の罪を犯したといって、石打にならないだろうか?
たとえ無事出産したとしても、イスラエルの王になるという子供をちゃんと育てられるだろうか?

でも、マリヤは神様からの言葉通りにこの身になるように、と言いました。
これは神様を信頼し、神様に委ねた姿だと思います。
神に選ばれ、神から言葉を受けたマリヤは神を信じ一切を委ねました。
神に選ばれた私達も、神様からの御言葉が与えられています。
神様に信頼し、神様を信じましょう。その言葉を信じましょう。そして委ねましょう。
十字架で命をも与えて下さった主が私達の神様なのですから。。。

今日の御言葉を通して更にクリスマスの心の準備をしていきましょう。